肉眼レンズとまぶたのシャッター

夕方から翌日の朝まで、毎年のごとく踊り続けて万歩計はついに50キロ歩いている計算になっていた。70000歩だってよ。どこからそんな体力が湧いて出るのか自分でも分からない。友人は夜中に仮眠を取るのだけど彼女からも「夜通し踊るなんて信じられない。(私)は音楽への思い入れが強すぎるという点、側から見てもよくわかる」と言われ笑ってまった。「日常のあれこれを音楽によって消化している」とも言われ、まさに!と答えるしかなかった。

 

深夜の観客が少ない中、日中よりも自由に動き回る人たちと音に合わせて浮遊する感覚は中毒性がある。少し狂気染みた「自分でもよく知らない自分のその先の快感」みたいなのがチラッと見えるのだ。全身の血が力強く流れ全感情がピーンとアンテナを張るような…信仰心は無いけど、何かに祈るようなそんな気持ちにすらなる。

 

音響設備もリニューアルされて、ステージ前のどこにいても音圧が均等に全身にぶつかってくる。内臓の奥までビリビリ来たのがとても良かった。alva note のDJを生で聴いたのは初めてで音源だと坂本龍一の印象があったから、あんなガッツリ腰を落として渋いゴリゴリのDJやってくれるなんてゾクゾクした。その時間帯にだんだんと空が白んで朝になっていきどうしたってやっぱり泣きそうになるのだった。

スタッフも踊りながら働いている人を見かけたし、その場にいるみんなが楽しそうでとても良い空間だったなあ。ボランティアだと聞いてますます楽しく過ごして欲しいなと思う。

 

忘れたく無いことが2日間にたくさん溢れていて、うまく整理ができないまま帰宅した。

だけど、だけど、ここ最近元気が無くてそれでも笑顔で過ごしていた自分がなんだかすごく気持ち悪くて、そういうの全部捨てて空間に身を投げられたのが良かったな。

 

写真を撮ってもらったけど「2人とも手の長さシジマールじゃん!」て言われて誰それ??て検索したらめちゃくちゃ手が長い人出てきたから笑った。写真撮ってくれたお兄さんありがとう。

この長い長い手でしっかり抱きしめ合ったので明日からまた生活をしていくぞ!

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